インターナショナルスクール選びをするときに注目する点のうちの一つがカリキュラムです。
学校が採用しているカリキュラムによって進学先や授業進度の違いが大きく生じます。
一般的にカリキュラムはその国ごとのカリキュラムが存在します。
例えば日本なら日本式カリキュラム、韓国なら韓国式カリキュラムといった具合です。
その中でも世界で広く知れ渡っているものでアメリカ式カリキュラム、イギリス式カリキュラム、国際バカロレアカリキュラムなどがあります。
マレーシアのインターナショナルスクールでは、ほとんどの場合イギリス式カリキュラムか国際バカロレアカリキュラムが採用されています。
そこで、イギリス式カリキュラムでよく耳にするO level test とA level testや、国際バカロレアカリキュラムについて記述したいと思います。
《 年齢・学年名称 》
イギリス式のカリキュラムでは幼稚部、初等部、中高等部、大学進学準備教育課程に分類されます。学年割り振り構成は以下をご覧ください。
幼稚部 Nursery :Pre-School,Reception
初等部 Primary:Year1~6
中高等部 Secondary:Year 7~11
大学進学準備教育課程 Sixth Form:Year12~13
中高等部(日本では中学校にあたる)を卒業後大学進学を考える生徒はSixth Form(日本では高校にあたる)に進学します。
Sixth Formでは大学入学試験であるA level testの準備を2年間かけてします。 Sixth Formは、1年目をASレベル、2年目をA2レベルとよびます。A2レベルはASレベルより専門的で難易度も高くなります。
≪基本用語説明≫
IGCSE (≒O level test)
イギリス式カリキュラムを採用しているインターナショナルスクールの生徒が、義務教育終了時に受ける全国共通試験のことです。試験では科目数が多く、広い分野の知識が問われます。
この試験の基準点を達成しない限り、学校卒業の資格をもらうことはできません。この試験を達成すると、日本でいう中学校を卒業したという証明になり、日本の高等学校にあたる大学進学準備教育課程(Sixth Form)に進学することができます。
A level test
イギリス式のカリキュラムを採用しているインターナショナルスクールの生徒が大学進学のために受ける全国共通試験のことです。A level testは科目数が少なく、自身の得意な教科から試験科目を選ぶことができます。より専門性を問う試験になっています。
この試験の結果が大学進学への判断基準になります。
国際バカロレア (International Baccalaureate=IB)
マレーシアではイギリス式カリキュラムが一般的ではあるものの、国際バカロレアのカリキュラムを採用する学校も増えてきています。
国際バカロレア(IB)とは世界共通の大学入試資格であり、全人教育のようなカリキュラムで構成されています。勉学、アート、スポーツまで幅広く教え、精神的な面の成長も促進し、グローバルなリーダーになる人材育成をすることを目標としてます。
受け身タイプの授業とは異なり、討論など能動的・実践的に取り組むアクティブラーニング主体のプログラムになります。
学校により初等部から導入している学校や、中等教育修了後大学入学前の2年間だけ設けているなどの、導入の仕方があります。
後者の中等教育までイギリス式カリキュラムを選択し、中等教育修了後イギリス式カリキュラムから国際バカロレアカリキュラムに移行するパターンが一般的です。
プログラムは初等教育、中等教育、ディプロマの三段階になっています。
プログラム名称は以下のようになります。
1. PYP-Primary Years Programme(初等教育)
2. MYP-Middle Years Programme(中等教育)
3. DP-Diploma Programme(ディプロマ資格)
ディプロマプログラムを修了した生徒は世界統一の卒業試験を受けます。そこで一定の成績を取れば、国際バカロレア機構から大学進学のための国際バカロレアの修了資格が授与されます。
成長の期待が高い分、学習量が圧倒的に多く、達成するのが容易ではないカリキュラムです。そのためお子さんが卒業資格を獲得するには保護者の協力も不可欠になります。
インターナショナルスクールを選ぶ際に、どのようなカリキュラムに沿って授業がされているかは大切です。その際考慮すべきは、お子さんがどのような大学に進学したいのか、どの国で働きたいのかなどです。
国際バカロレア採用の学校を選択する際は、世界のどの大学がIBスコアを入試に導入しているかなどの確認も必要です。
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